ちんぽこ氏に基本的なことで絡まれたので

 久しぶりにはてなで更新をしてみる。

 読み方が分からないけどググったら別所でちんぽこ氏と呼ばれているそうなので… それに倣うことに。違ったらすまぬ。あ、よく見たらちゅんぷく氏というらしい。失敬。

http://d.hatena.ne.jp/AntiSeptic/20090305/p3

 私の書き方が分かんない、とのことだったので読んだけど、基本的なことを知らない風だし、その割りに株屋だそうで。良く分からん。

訳知り顔でなんか書いてるわりにはよく意味がわからない人の話
http://d.hatena.ne.jp/chnpk/20090411/1239414573

 一個目。「自問自答に見せかけて、2つ目の文がまったく回答になってない。…「事業費もプラス」と続くが、事業費ってなに?名前的には費用の種類だと思うのだけど、そしたらプラスに決まってないか。」

 事業費が分からん? 3セクや財団法人など、本体事業と収益事業とが分かれている場合は一般的に使う用語だと思うのだが、今回の日本郵政は「かんぽの宿」を事業として実施しているが、売却の対象となっているのは不動産だ。不動産だけ売り払ったら、かんぽの宿事業は成立しない。かんぽの宿の営業は日本郵政がやっている。したがって、営業損益の一部は日本郵政に事業費としてつき、不動産の単体収支からは切り離されている。随意契約の場合が多いが、必ずしもそうというわけでもないらしい。

 それでも分からないなら答弁書や計画書を全部読め。つまり、不動産単体の損益は赤字だったとしても、日本郵政かんぽの宿事業全体としてはキャッシュフロープラスで回っている「可能性がある」。だから、赤字ではない。実際、売却が終わっている物件が、黒字経営に立ち戻っているものもある。

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/159/touh/t159023.htm
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/080331_6.html

 随意契約による事業費の問題点については、なぜか共産党が追求している。議事録で細かい数字も一部指摘されているからこれは全部読め。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-03-17/2009031701_01_0.html

 二個目。「しかし、「相対で行っている営業費用」や、「事業費として召し上げられている」といったあまり聞きなれない表現の数々が私を混乱させる。」

 相対は相対としか言いようがない… かんぽの宿の各不動産は、独自でバランスシートを持って経営している母体ではない。日本郵政の事業の一部として、相対で運営されている。営業代行部分は事業費として日本郵政側のPLに乗る。当たり前のことだな。聞きなれないのは、事業計画や再建計画、事業買収といった実務的な内容をあまり見ないからではないか?

 で。「よくわからないが「かんぽの宿」は日本郵政のいち事業ではないのだろうか。同一法人だと召し上げるもくそもないが。」

 今回は事業売却ではない。保有不動産の売却であり、入札各社は営業の継続と人員の二年以上の維持を義務付けられている物件だ。買う側からすれば、利益の一部を日本郵政に召し上げられる可能性はないわけではない。これも答弁書や細目を読めとしか言えない、基本的なことだから。

 三個目。「ということだろうとは思うのだが、なぜ急に不動産の評価額の話になったのだろうか。ついさっきまで損益の話でなかったか。」

 今回は不動産を買い取る話なんだから事業性も踏まえた不動産評価額の問題に決まってるだろう。馬鹿だろうか、この人。

 四個目。「事業価値で1,500億円以上あり、事業自体(←「自体」ってなんなんだろう。)は黒字だという。それをオリックスが109億円で買うと600億儲かるのだそうだ」

 事業自体は「かんぽの宿」事業だ。売却されるのはかんぽの宿で使われる保有資産だ。オリックスがやろうとしているのはバルクで引き取った不動産の証券化だ。収益は証券化された資産のクーポンや手数料で上がるに決まってるだろ。最終的な引き受け手が三井住友銀行系のダミー会社だった(かもしれない)ということで、国会で問題になったんだよ。西川氏も参考人招致された。報道されてたろ。

 五個目。「「通常のかんぽの宿単体での事業売却で考えれば、1,500億円以上の価値は残って」るのに「オリックスが109億円で」買おうとしてたんなら、再評価したほうがいいと思うのだが。なぜ「ねーよw」になってしまうのだろうか。」

 「かんぽの宿」事業全体の評価だったら早々にやればいいんだが、オリックスが買おうとしたバルク不動産をいくら評価し直したって最高でも300億程度の評価額で算定されて変な売却話にまたなってしまうのだから、意味がないだろ、という話。その後の事業でNETで13%とか15%とかで回ることになるんだから。

 ただし、オリックス自体が違法な取引をしたというわけではない。総務省があまり深く考えずに日本郵政の売却話をいったん承認してしまったのでこじれたというだけの話。

追記:きちんと議論したいなら、実名出してね。