で、どこまで読んでるの? という話

 最近は取引ないけど昔馴染みの客が来て話していたのだけど、本来は仕事の内容だったはずが、話の半分は梅田望夫氏とやっている実際のビジネスの話に。梅田さん、いい人じゃないか…。ただ、やはりここでも「観念的過ぎて、使いどころがむつかしい」という評に。そうですか。

 「ネット事情に詳しくなるにはどれくらい読めばいいんでしょうか」とか訊かれて困る。仕事で得る情報のほうがネットを巡回して得る何かよりも多い気はする。blogだってtwitterだって片手間だしなあ…。

 ただ、定点観測すべき人を見つけて、その人が書いている内容を毎日フォローしていればだいたい分かるよという話はした。id:otsune, id:finalvent, id:xevra, id:fromdusktildawnのブックマークを読むぐらいだろうか。はてブは二週間に一回ぐらいまとめて読む程度…。テキストニュースサイト巡回も、昔ほどの頻度ではなくなってきたな。

 いや、意外と読んでいないのかも知れぬ。二年前より、格段にネットでの情報収集に費やす時間が減ったと思う。まあ、結婚して妻が妊娠しているからというのもあるが。

本棚を他人に見せる話

 id:dankogaiの書評とか読んでて感心するんだが、やはり編集者などから「お前も書評のひとつも書け」と言われるのが困る。最近は週刊アスキーの書評依頼もサボり気味で、月刊誌は廃刊休刊が続いた結果、輪番すべき知識人が増えて書く機会が減った。

 本を読んでいないわけじゃないんだけど、「人に本棚を見せるな」というユダヤ人のことわざもあるとおり、「いま何に関心を持っているか」は伝えても「それを解釈するために何の知識を使っているか」はオープンにしたくないなあというのが感想。

 献本も結構頂戴するが、全部を紹介してたら死んじゃうしねえ… といって、書評を書かなかったイコール面白くない本だったと表明するようなものだから、なかなかむつかしいところだなとは思う。

本棚の話の適例

http://d.hatena.ne.jp/ayakomiyamoto/20090702#p1

 勝間和代文学(そろそろ総括の必要があるかとは思うが)の元ネタであったid:ayakomiyamotoのエントリーを読んで、ああやはり児童文学ほかそういう素地があるからあのように流れる文体のショートが書けるのだなあと分かる。

 かくいう私もロシア文学白樺派に影響を受け、月刊ログインからゲーム帝国までの馬鹿文章との並存と、中村正三郎忌野清志郎から毒と芸の整合性を探る術を教えてもらったと勝手に自負しているのだが。

 やっぱり14歳ぐらいから物心ついて理路整然と物事を理解しようとするまでの年齢にインプットされた土台というのは、確実にその人の表現する力や考えるときのフレームを規定するんだなと改めて思った。

 素材としての勝間和代女史の比類なき面白さというのも別の枠で考察せねばならないのだが。